犬の防音ケージは危険?効果や注意点を紹介!

犬を飼っている・飼いたい方には、以下のようなお悩みを抱えている方もいるでしょう。
- 近隣からの苦情が心配…
- 夜泣きがひどくて寝れない…
- 集合住宅でペットを飼いたいけど、騒音トラブルが不安…
愛らしいペットの鳴き声も、時と場合によっては騒音問題に発展してしまうことがあります。特に集合住宅や住宅密集地では、近隣住民への配慮は欠かせません。
そんな悩みをお持ちの飼い主さんの中には、防音ケージを検討している方もいると思います。
この記事では、ペットの鳴き声対策として有効な防音ケージについて、その効果や注意点、既存の商品などを詳しく解説していきます。
防音ケージを正しく理解し、ペットとの暮らしをより快適に、そして近隣住民との関係も良好に保ちましょう。

防音ケージとは?
防音ケージとは、その名の通り、ペットの鳴き声やその他の音を軽減するために設計されたケージです。密閉性を高めて、音の外部への漏れを抑制する構造になっています。
材質は、木製、金属製、アクリル製など様々です。
ペットは人間よりもはるかに優れた嗅覚を持っているため、人間には感じられない微かな臭いにも敏感です。そのため、ケージの材質によっては、ペットにとってストレスとなる場合があります
特に化学物質を含む材質は避け、木材やアクリルなど、ペットにとって刺激の少ない自然素材や無臭の素材を選ぶと良いです。

防音ケージ使用の注意点
防音ケージを使用する際の注意点は、何と言っても換気です。
適切な換気対策を怠ると、ケージ内部に熱がこもりやすく、ペットが酸欠や熱中症になってしまう危険性があります。
防音ケージを選ぶ際には、必ず換気システムが備わっているか、空気の循環が適切に行われる構造になっているかを確認しましょう。
多くの商品は、ロスナイを採用しています。

ロスナイとは?
三菱電機が製造・販売している全熱交換形換気機器。排気ファンでケージ内の汚れた空気を排出すると同時に、給気ファンで外気を取り入れ、計画的な換気が行えます。
重要!
安全性の観点から、防音ケージで完全に防音にすることは諦め、騒音を軽減するための商品だと思うと良いです。
また、以下の点にも注意が必要です。
サイズ
ペットが快適に過ごせる十分な広さを確保しましょう。狭すぎるケージは、ペットにストレスを与え、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
材質
ペットが噛んだり引っ掻いたりしても安全な材質を選びましょう。
清掃のしやすさ
定期的に清掃しやすい構造であると、衛生面を保ちやすくなります。
ペットの性格
臆病な性格のペットの場合、防音ケージに閉じ込められることにストレスを感じてしまうことがあります。
重量
一般的にほとんどの商品がかなりの重量になります。移動する可能性がある場合、キャスターが付いているかもチェックしましょう。また、完成品が送られてくるのか、組み立てキットが送られてくるのかも重要なポイントです。2階などで使う場合、完成品だと運べない可能性もあります。
防音ケージの効果
犬・猫・鳥などのペットの鳴き声は、下記が目安になります。
犬 |
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猫 |
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鳥 |
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防音ケージを使用することで、約20~40デシベル程度低減することが期待できます。
仮に30デシベル減らすことができると、電車の通過音(90デシベル)と普通の会話(60デシベル)ほどの差になるので、静かになったと感じる方が多いです。
スマホアプリで騒音計アプリがあるので、インストールして身近な音を測ってみるとイメージしやすいです!

防音ケージの効果は、使用環境やペットの種類、個体差によっても異なりますが、近隣への騒音被害を軽減する効果は十分に期待できます。
ただし、人によって防音効果に対する感じ方は様々で、同じ商品でも防音効果が高かったとレビューする方もいれば、思ったより高くなかったとレビューする方もいます。(下記の記事も参考にしてみてください)
また、雷が苦手なペットや物音に敏感なペットもいるかと思います。そういったペットにとっては、周りの音が聞こえないことで、ストレスの軽減になる可能性もあります。
防音ケージ選びのポイント
防音ケージ選びは、ペットの種類や性格、飼育環境によって重視すべきポイントが異なります。以下に、一般的な選び方のポイントをまとめました。
価格
しっかり作られた防音ケージは、小さいものでも、20~30万円します。高額な買い物になるので、よく検討すると良いでしょう。あまりおすすめしませんが、どうしても費用を抑えたい場合は、中古品も検討しても良いかもしれません。
サイズ
ペットの大きさによって、必要なケージのサイズが異なります。成長後のサイズも考慮して、商品を選びましょう。既製品は、小さなペット向けのものが多いです。
防音性能
完全防音は窒息などのリスクがあるため、ほとんどの商品が、騒音を軽減するための商品として販売しています。30デシベルほど軽減できるものを選ぶのが良いです。
通気性と換気
ある程度の防音性を求めると、密閉性が高くなります。十分な換気ができる構造になっているかを必ず確認しましょう。オーダーメイド商品の場合、ロスナイを採用してことが多いです。
ロスナイとは?
三菱電機が製造・販売している全熱交換形換気機器。排気ファンでケージ内の汚れた空気を排出すると同時に、給気ファンで外気を取り入れ、計画的な換気が行えます。
安全性
ペットがケガをしないように、角や突起物のない安全な構造になっているかを確認しましょう。材質は、ペットが噛んだり引っ掻いたりしても問題なく、壊れにくいものを選びましょう。
清潔さ
掃除がしやすい構造になっているかも重要なポイントです。防水性や防汚性のある素材を選ぶと、お手入れが楽になります。
防音ケージ商品紹介
ここでは、現在販売されている防音ケージを紹介します。
防音ケージは、かなりニッチな商品なため、ここで紹介しているものくらいしか選択肢がありません。ぜひ、商品選びの参考にしてみてください。

ここで紹介する商品の口コミは、下記の記事で詳しくまとめました。
犬小屋製作工房K
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防音ケージの口コミを探すと、1番多いのが犬小屋製作工房Kさんの防音ケージです。
🙆♂️ メリット
- オーダーメイドなので、好みのサイズや仕様にできる
- 建築大工の熟練者が作るため安心
🙅♂️ デメリット
- 価格が高い
- 受注生産のため、出来上がるまでに時間がかかる(正式発注からお届けまでには平均1ヶ月と記載があり)
KAWAIワンだぁルーム
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有名ピアノメーカーの河合楽器製作所のグループ会社である、カワイ音響システムが作っている商品です。
🙆♂️ メリット
- 技術力が高い防音の専門企業の商品
- オーダーメイドよりは料金が安い
🙅♂️ デメリット
- 内寸(幅×奥行×高さ):631×470×500mmの商品しかない
- 小型犬用しかない
テクニカル・サウンドの組立式ペット用防音室
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防音室の施工を行うテクニカル・サウンドの商品です。おおよそ35デシベルの減衰量を発揮する商品です。ペットの居住性も意識して作られている点が特徴です。
🙆♂️ メリット
- 技術力が高い防音の専門企業の商品
🙅♂️ デメリット
- 内寸(幅×奥行×高さ):650×550×540mmの商品しかない
- 小型犬用しかない
OEM商品?
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同じ商品が複数ブランド名で販売されているので、おそらくOEM商品ではないかと思います。Amazonのレビューを見ると、不満を抱えている方も多そうです。チャイナクオリティとのレビューもあったので、中国で作られた商品をAmazonで販売しているのかもしれません。
多くの防音ケージが前側からしかペットの様子が見れないのに対し、この商品は左右や後ろからも見れるのがユニークな点だと感じました。
🙆♂️ メリット
- 防音ケージにしては価格が安い
🙅♂️ デメリット
- 口コミがあまり良くない
防音犬小屋レンタくん
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サブスクで利用できるレンタル防音ケージです。商品はハンドメイドで作っているため、数には限りがあるようです。お試しで使ってみたい場合や短期間の利用の場合、良い選択肢になるでしょう。
🙆♂️ メリット
- 費用を抑えられる
🙅♂️ デメリット
- サイズや仕様が決まっている
- 借りたい時に在庫があるとは限らない
中古の防音ケージ
中古品はメルカリに出ています。『防音ケージ』で調べると、防音カバーが目立ちますが、中には『犬小屋製作工房K』の商品や『KAWAI ワンだぁルーム』も出品されています。
また、メルカリでハンドメイド商品として、防音ケージを販売されている方もいます。コメントでサイズ等のやり取りをして、見積もりをもらう形になっています。
中古品の場合、衛生管理がしっかりされている保証はないので、購入後に自身で殺菌処理などを行う必要があるかもしれません。写真では気づきにくい傷や汚れがある場合もあるので、慎重に選ぶことをおすすめします。
🙆♂️ メリット
- 安く買える
🙅♂️ デメリット
- 品質や衛生管理が不安
防音ケージに関するよくある疑問
防音カバーは効果ある?
防音ケージ以外にも、ケージにかぶせるタイプの「防音カバー」も市販されています。防音カバーは、簡易的な防音対策商品です。防音ケージと比べると、その効果は限定的です。試してみたことがありますが、ほとんど防音されないと思った方が良いです。。
防音ケージの自作(DIY)は可能?
防音ケージは、知識と工具があれば自作することも可能です。しかし、換気口を設けないといけない点など、初心者には難易度が高く、本格的なものを作るのは現実的ではありません。ペットの命に関わることなので、自信がない方は、自作(DIY)は控えた方が良いです。
組み立ては簡単?
郵送や重量・サイズの関係で、完成品ではなく、組み立てキットとして販売している場合もあります。そういった商品でも、基本的には簡単に組み立てられるようになっているので、ほとんど心配はないでしょう。
使わなくなった場合の処分方法は?
使っている材料によって、処分方法が異なります。自治体のゴミ分別ルールを確認して、対応することになります。中古品としてメルカリなどに出すこともできますが、重量が大きい商品なため、発送方法なども事前に考えておく必要があります。
下記の記事で、処分方法について詳しく紹介しています。